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木材の達人「コラム」

無垢の床板ができるまで

季節野菜と同じように、木材にも〝旬〟というものがあることをご存知でしょうか? 活発に生育する春から夏にかけての伐採は避け、成長活動が停止する冬場が伐採にはベストシーズンとなります。このベストシーズンを木材業界では〝切り旬(きりしゅん)〟と呼ばれています。
木の成長期に伐採してしまうと木の幹に流れる養分、つまり澱粉質(でんぷんしつ) の多い辺材(へんざい)にカビや虫害が発生する可能性が高くなるからです。


20~30mはあるスギ丸太。これから一定の長さで切り揃えられて運ばれます。
切り出された丸太は原木市場(げんぼくいちば)に運ばれます。 このような丸太から柱や梁、床板といった住まいの材料が作り出されていきます。 〝木材のプロ〟の製材業者さんが丸太の断面、表面から木の品定めをして、傷や節などの状態を把握します。 購入は魚や野菜と同様、〝競り(せり)〟や〝入札〟によって行われます

【手前:ケヤキの原木 左奥:スギの原木】

【木材のプロが丸太を吟味】
原木市場などで仕入れられた丸太は〝土場(どば)〟と呼ばれる広場に樹種や大きさに分類されて製材されるのを待ちます。

【土場】
製品を考慮して選ばれた丸太は製材される前に樹皮を剥(む)きます。

現在は専用機械に入れるだけで済みますが、昔は手作業で剥いていたそうです。

【皮むきされた丸太】
いよいよ〝木〟(丸太)から〝木材〟になる瞬間です。製材するときには丸太からどのような大きさの材を取っていくか、またどのような木目を取るかが製材業者さんの腕の見せ所です。

無事丸太から板材になった〝木材〟は次の工程に進みます。乾燥です。 木は私たちが思った以上に水分を持っています。その水分をある一定値以下にすることで、ねじれや反りを抑えることができます。そのため、まずは天日に干して乾燥させるのです。

【天然乾燥】
これで大気中の水分と同じくらい乾いたのですが、ここでさらに乾燥を施します。 昔の住宅と違い、内装材の変化、エアコンの普及、また気密化が進んでいるので、施工時はキレイでも実際に住み始めると反ったりねじれたりしてしまいます。 今度は特殊な機械で木材の水分を抜いていきます。

【人工乾燥機械】
製材の状態では、死節があるケースは多々あります。そのため、死節を取り除き、補修を行います。木材をもっと使って欲しい、という願いを込めて、丁寧に行ってます。
死節の部分を機械で穴を開けます。

【専用の機械で穴あけ】
木工用ボンドを塗ります。

【穴にボンドを充填した様子】
穴の大きさにあった埋木でふさぎ完成です。段差が生じた部分は、次工程で仕上げます。

【かなづちで埋木を入れる】
埋木は同じ木の枝で作ります。補修した時点では色があいませんが、時が経つにつれて、次第に同じ色へと変化していきます。

【埋木の材料】
次は〝モルダー〟と呼ばれる機械で本実加工を行います。〝本実(ほんざね)〟とは板材と板材がかみ合うように、板の長手方向に凹凸の加工を施すことをいいます。キレイに納まるよう考えられた昔からの加工技術です。
最後に〝超仕上げ〟と呼ばれる表面のカンナ仕上げを行って完成です。現在は手で行うことなく、機械に通すだけでとてもキレイな材となります。

【モルダー加工機】

【超仕上げ-加工風景】
ここで完成した材は手作業による検品を行い、不良品を取り除きます。これで商品の完成です。

【検品の状況】
山から切り出された丸太は数々の工程を経て床材や壁材、柱や梁といった商品に加工され、各地の木材市場へ出荷されます。

【商品化された材】
出荷された〝商品〟は各地の木材製品市場に集められ、材木店さんなどが材料を吟味し、よりよい材を購入されます。
木材製品市場には、先ほどの床材だけでなく、柱や梁、大黒柱など、木材に関する様々な商品が集められています。 このような場所に一度でかけてみてはいかがでしょうか?

【木材製品市場-柱材など】

【木材製品市場-大黒柱など】